小さな幸せを大切に


by pureandstyle

「今が一番幸せ」

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先週母方の祖母が95歳の生涯を終え、昨夜と今日お別れに行ってきました。
いつも元気でパワフル、その力強い生き方が大好きでした。太平洋戦争前後に8人の子供を生み育てただけでも大変な苦労があったと思いますが、その後家が火事に遭い、その上祖父が事業に失敗して、お手伝いさんつきの優雅な暮らしから一転して祖母が働きに出ることになったのだそうです。全く働いた経験が無かったのに外交の仕事に就くことになり、かなり苦労したのではないかと思います。でもその当時の話を私にしてくれる時はいつも、それが大変だったという苦労話や愚痴ではなく、外交の仕事で毎日歩いたお陰でおばあちゃんは今でも足腰が丈夫だし、長年働いたから今もおばあちゃんは誰にも頼らず自分のお金で生活出来るのよ、と誇らしげに話してくれました。自分のお金で生活出来るとはいっても、昔の生活に比べれば随分つましい生活だったのですが、自分が着るものや食べるものを削っても人に与えたい性分で、娘や孫は勿論、隣人や趣味仲間にも事ある毎に贈り物をしてくれたり、自分より10歳も20歳も若い友人のお見舞いにせっせと通っていました。きっと皆に感謝されていたのでしょう、昨夜と今日の葬儀には95歳とは思えぬ程沢山の方が弔問にいらして下さり、祖母の人柄を感じました。

趣味も多彩で、50を過ぎて始めた油絵を始め、詩吟、習字、旅行と毎日楽しそうでした。幾つになっても「おばあちゃんは今が一番楽しくて幸せ」というのが口癖で、毎日やりたいことが沢山あると忙しそうにあちこち飛び回っていました。でも忙しい中孫達によく縫い物をしてくれて、私も何枚も半天や浴衣を作ってもらったのですが、どれも他では見たことが無い素敵な柄ばかりで、一体どこで見つけてくるのだろうと不思議に思う程でした。油絵の色使いからしても、きっと美的センスが高い人だったのだと思います。私が結婚する時に、一番好きな絵をあげると言って大きな海の絵をプレゼントしてくれたのですが、微妙な色を重ねて作られた波の色が非常に印象的な絵でした。家を建てる際一番目立つ所にこの絵を飾りたいと思い、玄関を入ってすぐ目に飛び込む位置に飾っているこの絵は一生の宝物です。

苦労を乗り越えてきた祖母はとても芯が強い女性で、人前で涙を見せることが殆ど無い人でした。
そんな祖母が泣いた姿を一度だけ見たことがあります。母が亡くなった時です。
母の病室に入り、姿を見た途端「代わってやりたい」と大声を上げて泣きました。祖父の葬儀でもその後の母の葬儀でも涙を見せなかったので、その時の祖母の姿がずっと頭から離れませんでした。
大好きな祖母が亡くなったことはとても辛く悲しいのですが、一方で95年の生涯を立派に生き抜き、これから天国で母に会えるのだと思うと、勝手な思いですがほんの少しだけですが悲しみが軽くなる気がしました。苦労はあったけれど、優しい娘達や沢山の孫、曾孫、更には玄孫にも恵まれ、好きなことにも沢山出会え、悔いのない人生だったと思います。最後まで頭もしっかりして、あまり苦しむことなく旅立てたのも幸いでした。これからは天国で、祖父や母と一緒に、安らかな生活をしながら私達を見守ってくれることでしょう。

私にとって祖母は、大好きなおばあちゃんであると共に、誰よりも尊敬する人でもありました。
90歳を過ぎても「今が一番楽しい」と言える人生。私もそんな人生を送れる人でありたいと思います。
祖母が教えてくれたことを心に刻み、天国から見守ってくれている祖母に胸を張って報告出来る様な人生を歩んでいける様、これからも頑張っていきたいと思います。

おばあちゃん、今迄本当にありがとう。
Commented by yoko at 2009-04-28 20:34 x
Akkoちゃん、今頃コメントしてごめんね。
おばあ様の件、心よりお悔やみ申し上げます。
ずっとコメントしたかったのですが、なかなか腰を据えてパソコンに向かえなくて、今日になってしまいました。(今日は実家に来ているの。)

亡くなったおばあ様は本当に素敵な方だったのですね。
Akkoちゃんの凛としたまっすぐな生き方にはいつも頭が下がる思いだったのですが、素敵なおばあ様とお母様の影響あってのことなんだな、と思いました。

お二人は天国で久しぶりの再会を喜び、天国からAkkoちゃんが毎日一生懸命暮らしている姿を嬉しく誇らしくご覧になっていることでしょう。
Akkoちゃんも元気になってね。
Commented by pureandstyle at 2009-04-28 21:44
>yokoさま
優しいお言葉どうもありがとう。(涙)
皆さんの優しさに支えられているのだと実感する今日この頃です。

祖母の生き方、本当に尊敬していました。
祖母の様に幾つになっても夢中になれる趣味を持ち、幅広い分野への興味と好奇心を忘れず(祖母は美術だけでなく、読書家でもあり、政治や経済、社会情勢への関心も忘れない人だったの。そういう所も尊敬していました。)背筋を伸ばして自分の足でちゃんと立って生きるおばあちゃんになる、というのが私の人生の目標の一つです。
母はもっとおっとりしたタイプの人だったのですが、その中にもパンやお菓子作り、刺繍や園芸等好きなことは突き詰めてやり抜く所や、友情をとても大切にする所等祖母の血を受け継いでいる所が幾つもありました。祖母には8人の子供がいたのですが、母とは特に仲が良かった気がします。2人とも旅立ってしまって辛く悲しいですが、一足先に天国へ行った母は祖母との再会を喜んで(いや多分母より祖母が)いるのでしょうね。
2人に「元気に頑張ってるよ!」と報告が出来る様に、前を向いてしっかり歩いていきたいと思います。

コメント、本当にありがとう。
Commented by しんちゃん at 2009-05-11 19:30 x
だいぶ時間が経ってからのコメントですみません。
毎日が忙しく、久しぶりに見たもので・・・・

実は私の祖母も4月4日に他界しました。
偶然にも春休みを利用して実家へ行っていたときのことで、最期の5日間を一緒に過ごすことができました。
自宅で亡くなったため、お化粧なども私がしてあげました。
(おくりびとは存在しないのね('◇')ゞ)
私の祖母はAKKOさんのおばあ様のように素敵で立派な人ではなかったけど、短大に入るまで一緒に暮らしていたこともあり、思い出はいろいろあります。
認知症だったため、最後は私のことなど全くわからなかったけど、最期を見ることができてよかったです。
今回人間の死に立ち会うことができ、いろいろ勉強になりました。
AKKOさんもおばあ様の「死」を通していろいろと考え、学んだことと思います。
大切な人がいなくなってしまうのは悲しいことだけど、そのことは生きている人にとって決してマイナスではないですよね。

おばあ様も今のAKKOさんを見て、きっと応援してくれているはず。
頑張ってね!

ご冥福をお祈りいたします。
Commented by pureandstyle at 2009-05-11 21:29
>しんちゃんさま
心のこもったコメントをありがとう。
しんちゃんさんのお祖母様も先月旅立たれたのですね。でも最期の5日間を一緒に過ごせて良かったね。一緒に暮らしていたとのこと、思い出が沢山沢山あることと思います。それだけに悲しみも大きいと思いますが、少しずつでも元気になってね。

しんちゃんさんが書いてくれた通り、私も祖母の死を通して考え、学んだことが色々ありました。それはきっと祖母からの最後のメッセージであり、私たちへの最後のプレゼントであったのではないかと思います。
しんちゃんさんのお祖母様も、しんちゃんさんに思い出と共に沢山のことを残して下さったのではないでしょうか。今回感じたこと、学んだことを胸に刻み、これからの人生を大切に生きていきたいですね。

お祖母様のご冥福を心からお祈りいたします。
by pureandstyle | 2009-04-12 22:27 | Family | Comments(4)